連続殺人鬼カエル男

中山七里さんのミステリー小説「連続殺人鬼カエル男」を読んでみました。
「連続殺人鬼」という恐ろしい単語と「カエル男」というコミカルな単語のミスマッチさと、表紙に描かれているかわいいカエルの着ぐるみが血のついた包丁を握りしめている惹きつける表紙…前から気になってました。
カエル男って単語がインパクト強くて、コメディタッチなお話なのかな?なんて思いきや…結構残酷な描写があってびっくりしました。
いや、もちろん悪い意味じゃないですよ。
ページをめくるたびに訪れる緊張感、目が離せなくなるほどのスリルと巧妙なストーリーに圧倒されました。
「このミステリーがすごい!」大賞の最終選考に残った作品であるのがうなずけます。

内容にネタバレなしでさらっと触れると、カエルの着ぐるみを着た人物が、猟奇的な手口で連続殺人を行うという異様な事件が発生します。
この事件を解決すべく刑事・渡瀬とその後輩刑事小手川が犯人の動機や背後にある謎に迫ります。物語は予想外の展開を見せ、最後には驚愕の真実が明らかに……。

犯人であるカエル男を名乗る人物の殺害方法が目を覆いたくなるほど残虐でした。けど、ただの猟奇殺人ものではなくちゃんとした社会的メッセージが込められています。
一読の価値あります。

続編である「連続殺人鬼カエル男ふたたび」も出版されているようなので、次はこちらを読みたいと思います。

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