読書好きなあの子の未来

この間遊びに来た親戚の子のほっぺたに、畳の跡がついていました。相手は幼児ですから、きっと畳に頬をくっつけて、お昼寝でもしてしまったのでしょう。想像すると愛らしく、微笑が漏れてしまいます。子供時代は、私もそのようなことがよくありました。夏休みに、ごろごろ寝転がって読書をしていたら、いつのまにか眠ってしまったりということです。今はどうでしょう。ベッドやソファで休む人が増えているイメージなので、そんなことはないのかしら。
読書ばかりしていた昔は、同じ姿勢を長時間続けることも多く、足もよく痺れていたものです。しかしその経験のおかげで、大きくなったときには、長く正座をしても平気になっていました。友達には「なんでどうして?」と聞かれたけれど、いつの間にかそうなっていたので、わかりません。
ふと、こうして何気ない習慣が、私をつくっているのだなあと気付き、なんとなく不思議な気持ちになっています。畳の跡も、正座も、今となっては縁遠いもの。でもやっぱり、私は今も、あまり足がしびれません。跡は年のせいか、いったんつくと消えにくくなりましたけどね。可愛いあの子も、いつかはそうなるのでしょう。今は毎年誕生日に絵本を贈っているその子が、そのときも、本好きでありますように。

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