Monthly Archives: 8月 2019

優先順位は人それぞれ

私の知人は、とにかくファッション用品を買いません。一点豪華主義なのではなく、着れるうちはとことん着たおす主義なのです。その理由は単純明快、「服より小説を買いたいから」というのですから、同じ読書好きとしては頭が下がります。彼女曰く「着るものは代用が聞くけれど、本はそうはいかない」のだそうですが、確かにそうなのですよね。冠婚葬祭や制服でもないかぎり、「今日はこれを着なければいけない」ということはあまりありません。でも小説は、一冊ごとにストーリーが違うので、「あの話が読みたい」となったら、『あの話』しかだめなのです。
しかしそう言えば、それは単に優先順位の問題だ、と言う方もあるでしょう。お洒落が好きな方は、「今流行りのあれを着たい」と思ったら、どうしたって『流行りのあれ』がいいのですもの。その意見にも、納得です。結局私は、どちらの気持ちもなんとなくわかるので、どっちつかずになっています。本を優先するときもありますし、逆に洋服を買いまくるときもあるのです。
それこそまさに、気持ち次第。こだわりなどありません。ですが、好きだからそれを最優先にするというストイックな行動はなかなか難しいので、このくらいでまったり過ごしていくのが、気楽でいいなあと思っています。

年齢制限は人を守る

映画には内容により、視聴する年齢に制限がある作品があります。R12やR15などです。しかしこれって、小説や漫画では見たことがないような気がするのですが、気のせいでしょうか。ちなみに18歳の年齢制限は、どちらでもよくありますね。
たぶん映画にする場合、「こういう場面があったら15歳以下には見せてはいけない」という明確なラインがあるのでしょう。小説の場合は何が書かれていも、文章を理解する基礎能力がなければ、内容がわかりません。漫画も、刺激的なシーンは、わかる人だけイメージが伝わるよう、あえてぼかして書くことができます。でも動画は、誰にでも映像や声でダイレクトに伝わりますから、その決まりも厳しい……ということでしょうか。
もしかしたら私が知らないだけで、小説や漫画にも細かな制限があるかもしれませんが、とても不思議だと思いました。ただこうして若年層の感性、あるいはクリエイターの社会的評価を守るということは、とても大切ですよね。若い子は強烈なものを見て、ショックをうけくてすむし、クリエイターは表現を制限しなくてもよくなります。変な言い方ですが、遊園地にある絶叫マシーンに「心臓の悪い方やお年を召した方は云々」と書いてあるのにも近い防衛だと思いました。

日本の漫画は外国でも愛される

先日漫画家さんが、外国語に翻訳された自分のコミックスを配っていました。献本が複数あるから、どうしても溜まってしまうので、親しい人や欲しい方にプレゼントしていたのです。たしかにいくら自分が描いたものをはいえ、そんなにたくさんあっても……ってなりますよね。それにたとえ読めなかったとしても、外国語の漫画なんて貴重ですから、ファンにとっては宝物になるでしょう。
そういえば前にラジオで、日本のアニメは海外でも有名だという話を聞きました。大人でも熱烈なファンがいて、日本人がその作品を話題に出すと「自分はいかにその作品が好きか」を熱く語ってくれるのですって。そのような現状だから、日本語の漫画がどんどん翻訳されるのですね。ただ台詞はいいけれど、コマのなかに書かれた文字は訳すのが大変だと聞いたことがあります。効果音は各国で違うのかしら。
ちなみに動物の鳴き声は、海を超えると違うそうですね。こちらではコケコッコーと鳴くにわとりも、どこか別の場所だと案外大人しかった気がします。詳しいことは忘れてしまったけれど、それを聞いたときにかなり驚いたことだけ、覚えているのですよ。文化を超えて広まる漫画はまさに、異文化コミュニケーションと言えるでしょう。