Monthly Archives: 8月 2018

文体に惚れる

先日、友人に借りた恋愛小説を読んでいた時「この作家さんは流れるような文章を書くなあ」と思いました。情景や心理の描写が豊かで、目をつぶると、その場面が明確にイメージされるような書き方ということです。それを貸してくれた本人に言うと「あなたならそう言ってくれると思った」と返事がきました。ほかにもバトル漫画のような書き方というのもあります。それはテンポよく展開する文章のことで、短いフレーズと体言止めが、ぽんぽんと続いていくものです。
もちろんこれは正式な決まりがあるわけではなく、あくまで私と友人がそう呼んでいるにすぎません。本はストーリーに夢中になるのもいいけれど、その他の部分楽しめるのも素敵だと思います。自分好みの文体が見つかると、ぞくぞくするんですよ。そして書き方は話によって大きく変わることはないので、最終的には話の内容に関わらず、作家さん自体を追うことになります。
言い回しや単語の選び方、漢字の使い方など、初めて素晴らしいと思う人に出会った時は「内容じゃなくてこんなところを見るなんて、自分は相当変わっているのではないか」と思いました。でも友人が「私もすごく気にするよ」と言ってくれたので、とても嬉しかったです。以来彼女は、一番の読書友達です。

子供の魂、今でも趣味で継続中

最近の子供雑誌の付録は豪華ですね。先日遊びに来た親戚の子が持っていたものを見て、驚いてしまいました。彼女はそれを小さなバックの中に集めていたのですが、まずその入れ物自体も付録だし、他にきらきらのシールやペン、メモ帳などなど……全部宝物だそうです。これほど大事にしてもらえたら、出版社の人も嬉しいでしょう。
でも親は、大変だと言っていましたね。工作のように作るタイプのものが、説明を見ても、案外難しいのだそうです。それを聞き私は、夏休みの宿題を思い出しました。読書感想文は楽しく本を読めて良かったのですが、あの工作は、毎回とても苦労しましたね。しかもあれは新学期、たいてい教室に飾られますから、しばらくの間ずっと恥ずかしいのですよ。でもそんな工作も、得意な子はとても綺麗に作ってきていました。あの時幼いながら私は、人には得手不得手があり、自分は読書と文章を書くことが好きだと知ったのです。
さて、親戚はまだ幼稚園児ですが、将来どんなタイプになるかしら。きっとひらひらのスカートが好きになるのだけは、間違いないと思っています。だって今も、雑誌に描かれているお姫様の絵が大好きですからね。人間根本は変わりませんから。

絵本の楽しみ

幼い頃に最初に触れたのはやっぱり絵本です。母に何度も何度も読み聞かせてもらっていたようです。だから、大人になってからも、お話だけでなくその挿絵も覚えているものもあります。それに、大人になってからは、表紙がすごく可愛かったり、魅力的だったりで、興味を持ったものがあって、インテリアとして飾っておきたいと思う絵本があります。
先日、ある記事に贈り物にオススメの絵本が紹介されていたんだけど、どれも表紙がすごく洗練された感じでオシャレな雰囲気でした。私が子供の頃に読んだものとはかなりイメージが違っていました。そして、その内容も社会を風刺したお話があったり、その内容をまるごと体感できるような飛び出す仕掛けがあったりと、それぞれ個性に溢れていました。そうそう、オススメの中には作者がある芸人さんという絵本があったんです。私はその人がお話を書いているなんて知らなかったから、すごく意外な感じでした。それも、現代社会を映している物語なんです。そして、その社会の中で夢を追うことの素晴らしさを表しているとても魅力的なストーリーです。その芸人さんを見直してしまいました。というより、その才能に感心してしまったと言う方が正しいです。
でも、紹介されていたものはどれも、子供のためだけというには勿体ないくらいの作品です。もちろん、インテリアにしておくのだって勿体ないですけどね。手に取って眺めてみたいという衝動に駆られます。きっと癒しの世界に浸れると思うんです。