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あえてファンレターを送る理由

先日、インターネットで連載されている面白い漫画を見つけました。多忙な日常の合間にずいぶん笑わせてもらったので、ファンレターを書こうとしたのですが……送り先がわからないかったのです。もちろん、漫画が掲載されているページには、感想を送るメールフォームはありましたよ。でも私はその編集部の住所が知りたいと思いました。
わざわざ便箋に長文を書き、封筒に入れて切手を貼って送るというのは、手間と感じる人が多いでしょう。郵送の場合はお金もかかりますし、要はメールのほうが絶対にお手軽なわけです。それでも私は、最初の一度くらいはあえて、手紙をしたためたいと考えています。なぜなら知りあいの漫画家さんが、ファンレターは何よりの宝物だと言っていたからです。
このためにわざわざ手間暇をかけてくれたことが嬉しい、メールもいいけれど、手紙は記憶に残るんだよ。彼女は初めてのファンレターを貰った時に、私にそう力説しました。そこまで言われれば、期待に沿いたいと思ってしまいますよね。確かに私は、素晴らしい文面が書けるわけでも、見せてくなってしまうほどに、文字が特別綺麗なわけでもありません。それでも、精神的な糧をお送りして、応援することはできると信じています。

時代は名作とともに巡る

ついこの間、外国語に堪能な方とお話をしたのですが、その人が一冊の書名を上げて、「最近の若い人は古い言い回しを知らないから、読むのが難しいと思いますけど」と言っていました。昔は今よりも省略する部分が多いため、現在の文法しか学んでいない人が読むには、慣れが必要なのだそうです。そういえば日本語だって、長い時間の間に言葉が変化していますものね、外国語だって同じことでしょう。
そう考えふと、海外には、私たちが学んできた現代国語や、古文に該当する科目があるのだろうか、と思いました。もちろん、それでちょっと勉強したからと言って、昔のものがすらすら読めるなんていうのは、実体験上、なかなかないことだと自覚しています。でも、ちょっと気になったのです。それは詳しい方とお別れした後に気付いたので、ご本人に尋ねることはできませんでした。
それにしても、こうしてひとつの科目になるほどに言葉が変化していくというのは、とても面白いことですよね。便利と効率を求めて生まれたのが現代ならば、今後はどう発展していくのでしょう。時代は巡ると言うから、いずれは退化する部分もあるかもしれませんね。どうなるにしても、過去の名作は残っていくといいなと思います。